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欧州ビジネスの“現場”で起きていること


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展示会で始まり、展示会で決まる、本音の商談文化から学べること


日本企業の多くが「国内市場の縮小」「人口減少」「内需の限界」など、構造的課題に直面

しています。その一方で、欧州では依然として 世界中の企業が集まり、出会い、交渉し、

新しいビジネスが日々生まれている場所 があります。

それが —— 欧州の展示会(Messe) です。


1. 欧州の展示会は「世界の交差点」

ドイツを中心とする欧州の展示会は、業界別に世界最大級の規模を誇ります。

  • ハノーファーメッセ

  • メッセフランクフルトの国際見本市

  • デュッセルドルフのK展, MEDICA&COPAMED展

  • EMO、IFAT、Formnext など専門展示会

単なる「製品紹介の場」ではなく、“世界中から業界を代表する企業が集まり、

未来の市場方向性が決まる場所” と言われています。

実際、欧州では…

  • 実物の機械・部品を見ながら詳細を議論し

  • 技術担当者や経営層がその場で意思決定し

  • 展示会後の会食で本音ベースの話が進み

  • その場で新規案件が動き出す

というケースが非常に多いのです。


2. “人と人”としての関係構築が欧州では

圧倒的に重視される

欧州ビジネスの特徴のひとつは、「人として信頼できるかどうか」が

取引の前提になる ことです。

特にBtoB領域では、

  • 展示会で対面する

  • 一緒に機械や部品・商品を見る

  • 技術的な課題をその場で議論する

  • 夕食で価値観やビジョンを共有する

こうした人間らしいコミュニケーションを通して、

“この人となら、長期的に仕事ができる”と判断されます。

欧州における会食は単なる「懇親」ではなく、

“信頼を可視化するビジネスプロセス” なのです。


3. 欧州企業は日本企業に対して強い興味を持っている

実は欧州企業側は、日本企業との協業や取引に対して高い関心を持っています。

理由は明確です:

  • 日本の精度・品質・安全性への信頼

  • 誠実で長期的な関係構築の姿勢

  • 課題と向き合い、確実に改善する文化

  • 欧州のサステナビリティ要求に適応できる技術力

  • 倫理感とコンプライアンスへの強さ

実際、展示会でも「日本企業はなぜもっと来ないのか?」と聞かれることがよくあります。

欧州側は、日本企業との協業に価値を感じているのです。


4. 日本国内だけに留まるリスク

日本市場は既に人口減少・縮小のトレンドが続いています。

  • 内需依存の事業モデルの限界

  • 投資回収期間が延びる

  • 技術の国際競争力の可視化機会が減る

  • 若手人材の育成機会の縮小

  • グローバル案件の不足

こういった課題は「海外に目を向けない」ほど強まります。


5. 欧州は“リスク”ではなく“学びと成長のフィールド”

欧州進出には慎重な姿勢が必要であることは当然です。

しかし、欧州での展示会・商談・顧客接点の作り方は、日本企業にとってむしろ

ブランド価値の向上・技術の評価・長期パートナーの獲得・

グローバルマーケットでの存在感確保に直結します。

そして、欧州企業は「誠実さ」や「技術力」を持つ日本企業との協業を歓迎しています。


結び:国内市場の縮小に留まらず、“世界の現場”へ

欧州の展示会では、世界が動いている瞬間 を、目の前で見ることができます。

日本国内だけで戦略を完結させるのは時代遅れです。

欧州の市場で、欧州の顧客と、欧州の競合と、欧州のパートナーと出会うことで、

日本企業が持つ価値はさらに引き上がります。

国内市場の課題を見るだけでなく、欧州の可能性にも目を向けてみませんか?

 
 
 
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